伝え方と伝わり方

伝え方と伝わり方 独歩

おはこんばんにちは。
千葉県市川市本八幡の美容室「J’s」の森泉です。
今朝、Twitterを見てたら
相手に物事の理解をちゃんとしてもらっていますか?
知ってて当たり前だと思ってる…
そう、実は伝える側に問題がある。
最近、講習の在り方として思うことがあり、書こうと思ってた矢先にこんな投稿を見たのでスイッチが入りました。

伝え方と伝わり方

先に僕の「伝え方」を書きます。
僕は「感覚的」に伝えないように心掛けています。
これは講習を数多く受講してきて、手伝ってきて、する側に立ってみてと、自分の経験則からの話です。
なぜ、「感覚的」に要点を置いているかというと、美容師の仕事は結構な割合で「感覚的に理解をしている、仕事をしている」だからです。
この「感覚的」な要素には美容師に大切な「センス」としての要素が含まれますが、伝える側はこのセンスに頼ってはいけないと思っています。

伝え方が感覚的だとどうなるのか?

「これくらい」という表現、実に使い勝手が良いですよね。
この「これくらい」がどれだけ「伝わる側」を苦しめているか。
例えばカットでオーバーダイレクションはこれくらい、パーマのワインディングでリフトはこれくらい、ストレートでアイロンのテンションはこれくらい、カラーで塗布量はこれくらい。
目で見る情報+「これくらい」だけだとやはり疑問に残ることが多いみたいです。
なぜかというと、「伝える側の目線でのこれくらい」と「伝わる側の目線でのこれくらい」は全然違うからです。

伝わる側は意外と四苦八苦している

勉強なので自分が見やすい位置に動いて、手際を見て、話を聞いて、メモを取る。
結構、やることがいっぱいなんですよね。
でも後でメモを見返してみると自分で書いているのに「?」な部分がありませんか?
そう、これこそが「感覚的」に伝えられた部分。
そして分からないままにしてしまう。こんな経験ありませんか?

伝える側は理解を求めて、伝わる側は疑問を求めて

僕自身、今でも外部の講習会や講師メンバーの講習を見に行くことで受ける側の感覚を忘れないようにしています。
ここにズレが出てきてしまうと講習は「講師も受講者もそれぞれが自己満足なもの」になってしまうからです。

そうそう、昔、「自分の講習は受講者に理解してもらわなくても良いんです」って言い放った人がいました。空気とかいう名前の美容室だったかな。
僕は講習はそうであってはならないと思うんですけどね。まぁこの話は置いといて…。

単語の理解もそう、エクスターナルやクリープ、交換反応、バレイヤージュなどそれぞれの分野には専門用語があります。
このように当たり前に使ってる言葉が実は受講者側からすれば言葉はよく聞くけど理解はしてないなんてこともあります。

伝える側は「知ってて当たり前」だと思わないように言葉の理解の確認をする。
感覚的な表現ではなく理論的な数字を伝えるか、何かを基準にしてのこれくらいという表現を用いるなどして比較しやすい対象を作る。
伝わる側は分からなければ素直に質問をしてください。
大丈夫です、自分だけが分かっていないと思わないでください。
実は結構な人たちが曖昧な理解だったりします。
僕がよく思うことを1つだけアドバイスさせてください。
漠然と講習に行くのではなく、この講習で何を学ぶのか、何を見るかを予め要点を決めて受講してみてください。

この双方の理解がズレたままになってしまわないようにするための
「感覚的に伝えないようにする」でした。